Jin's Report 2012

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宙返り

第19戦 9月2日

【移動距離90.7マイル/約約145km】
“Evanston Cowboy Days” Evanston, Wyoming (PRCA)
“エヴァンストン・カウボーイ・デイズ” 
ワイオミング州エヴァンストン

葉の色が変わり始めていた。
東へ向かうI-80を走っていたときのことだ。ワサッチ山脈を覆う森の色が、濃い緑だけでなく、黄色、紅色をも帯び始めていた。2012年シーズンも終わりに近づいていることを、やんわりと告げているかのようだった。

エヴァンストンのロデオ・オフィス
エヴァンストンのロデオ・オフィス

ロデオ・アリーナは町の中心部にある。6時開始のロデオにもかかわらず、私が到着した5時前には、すでに観客がスタンドへと足を運び始めていた。バッキング・シュートに近い場所に車を止め、ロデオ・オフィスへ行き、エントリー・フィー121ドルを払う。私のブルはバー・T・ロデオ社の#410 Carpenter (カーペンター)。白い巨体に黒い斑点、バー・Tが所有するブルの多くが、この特徴をもっている。ブル・ペンの中でも見分けにくいが、烙印された数字で探し当てるしかない。
ストレッチや自分の準備のために、自分が出場するロデオでは、あまりロデオそのものを観ることがない。ただ、この日は種目と種目の間に、いろいろな出し物があったこともあって、ブルライディングまで時間がかなりありそうだった。
ベアバック・ライディングの代わりに、サドル・ブロンコ・ライディングがこの日最初の種目だった。今年、いくつかのロデオでベアバックではなく、サドル・ブロンコを最初に行うロデオがあった。ベアバック・ライダーの減少に伴うことなのだろうが、やはり「ロデオの最初の種目はベアバック」が通例となっていただけに、悲しい。
この日サドル・ブロンコで過去2度ワールド・チャンピオンに輝いているコーディ・ライトが来ていた。ライト兄弟4人でロデオを周っていて、全員が世界ランク上位にいる。この夏、何度も彼らのライドを観てきたが、やはり、違う。安定感というのだろうか、スタイルが確立されていて、落ちそうな気がしない。この日もきっちりと、乗りこなしていった。2012年シーズンも終わりに近づいていることを、やんわりと告げているかのようだった。

カウボーイ・デイズのシャツを着たボランティアの二人。ほとんどのロデオが、こういったボランティアの人たちに支えられています。
カウボーイ・デイズのシャツを着たボランティアの二人。
ほとんどのロデオが、こういったボランティアの人たちに
支えられています。

ストレッチのために、いったんシュート裏を離れた。ちょうど1ヶ月前のトゥイラでのロデオで、ブルにノックアウトされて軽い脳震盪となったが、8月17日のファーミントンでのロデオから約2週間ブルに乗らず休養を取ったことで、へんな頭痛はもうなかった。
シュート裏に戻ってきて、ティーム・ローピングが始まると、早々にバー・Tのスタッフが、ブルを移動し始めた。右のデリヴァリーに運び込まれたカーペンターに、ブル・ロープを巻く。しばらくして、バレル・レーシングも終わった。
私は5番目に出た。カーペンターはゲートが開いてすぐに大きく1歩踏み出すと、すぐに左へ回りこむ。強烈なコーナーを決められて、さらに左へ。その速さについていけず、左足がまず外れ、ハングアップするかのように私の身体が右へ流れ、さらに前方へ回転する。彼がそのまま左へ回り込むので、そのままぐるぐると宙を回りながら、振り回され、彼の後ろ足の足元にたたきつけられた。そのまま彼は去っていく。ブルファイターのマーク・ギルが、私の安全を確認しつつ、ブルの動向を見続けている。逃げる方向を見失っていた私を、ゲート・マンが救い上げてくれた。
正直、この動画を観るまで、どうやって落ちたのかわからなかった。気がついたときは、自分の出たシュートで、ゲート・マンに抱えられて「ジン、大丈夫か?」と声をかけられていた。ずいぶんと派手な落ち方をしていた、と今思う。

バー・T・ロデオ社 #410 Carpenter カーペンター
バー・T・ロデオ社 #410
Carpenter カーペンター

次のソルト・レイクでのロデオが、今年最後のロデオとなってしまう。ビザの更新に伴い、一時帰国せざるをえない。すでに、このロデオで乗るブルの抽選が行われ、結果がPRCAからメールで送られてきた。私のブルは、バー・T・ロデオ社の#410 Carpenter (カーペンター)。まさか2週連続で、同じブルに当たるとは思っていなかった。このエヴァンストンでのライドをソルト・レイクで生かしたい。

8秒へ。

 

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